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【生玉で逝くタマ】寺とラブホしかない天王寺区生玉町「生國魂神社」周辺の街並み

地下鉄谷町九丁目駅の南西側にある生國魂神社は地元の婆さんや庶民には「いくたまさん」とも呼ばれ、難波大社の名を持ち神武天皇が祀ったと言い伝えられる、大阪最古の神社である。

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毎年9月には桂三枝師匠や笑福亭鶴瓶など有名上方落語家が一同に揃う「彦八まつり」が開催される事でも知られ活気の絶えない場所だ。いくたまさんと呼ばれているだけに「生國魂」も「いくたま」と読みそうになるが、「いくくにたま」が正しいのね。

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しかしその神社の周辺が見事にラブホだらけというのは、一度この神社を訪れた事のある人々にはよく知られているはずだ。人々の祈りの場に隣り合って、ギシギシアンアンとお盛んに営みが繰り広げられている雑多な街が大阪の醍醐味だ。

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そんな生國魂神社の周辺を久しぶりに散策してみる事にした。前にも彦八まつりや生玉公園に訪れたりもしたが、相変わらずネタ満載なエリアで飽きさせない。当取材班も大阪訪問時は西成釜ヶ崎とともに毎回この周辺を歩き回る事にしている。

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生國魂神社がある天王寺区生玉町に入ると、北側に面する千日前通からもホテルの建物に加えて風俗無料案内所の店舗が目に付く。大阪冬の陣・夏の陣ではないがホテル街は年がら年中戦争状態である。特に谷町九丁目駅前という立地条件の良さも生玉ホテル街の人気要因。

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後に同じ場所を訪れると無料案内所が「たこ焼き屋」に鞍替えしていた。

大阪府では風俗案内所への取り締まりが厳しくなっていて、十三の案内所「名案内コナン」が某有名漫画のロゴをそのまんま流用して「タコヤキナン?」に鞍替えしたにも関わらず経営者が捕まったりとか、この業界もなかなか生き残りが大変そうだ。

たこ焼き屋を装って裏で案内所を続けているというパターンがコナモンの街・大阪ならではだ。

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「何を勉強してんねん」と一度はツッコミ入れたくなる「ホテルべんきょう部屋」は健在。千日前通り沿いに非常に目立つネオン看板がある。

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そこから一歩中に入るとホテル以外見当たらないという凄まじい状態。生玉町全域で30軒以上は優に数えられる。間違いなく大阪市内南部では最大規模を誇るだろう。

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ホテルの数も多ければ価格帯やデザイン、設備も非常に幅が広い。オシャレな外観のものが多いようだが、場末感が酷いものもあり、おおむね庶民的。

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べんきょう部屋もたいがいだがここは「かばの王子さま」である。関西人はホテルに無駄なロマンを求めない。カバでも豚でもヤルときはヤルのみである。系列店と思われる「かばのおいしゃさん」が桜ノ宮のホテル街にある。

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…と思ったら、何やら新大陸発見したかのような外観の「ホテルアトランティス」のような建物もある。滝がハリボテなのは何とも惜しいところだ。

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ちなみに「ホテルべんきょう部屋」は千日前通から一本内側の路地裏にある。

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ミナミのホテル街と比べると道路の幅も広く、どちらかというと車で訪れる客が多いようだ。ためしに夜遅くに車でここを通りがかると、ホテルの前で客引きババアが「どうぞどうぞ」と誘導してくるのはいいが大胆過ぎて轢き殺してしまいそうになる。非常に危険だ。

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そんな土地柄に何の変哲もない事務所があって何だろうと思ったら「大阪府公衆浴場業生活衛生同業組合」の事務所「大浴会館」だった。大阪府の公衆浴場を統括する団体だが、こんな場所にあるので思わず特殊浴場の組合かと疑りそうになった。

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続いて千日前通と松屋町筋が交差する下寺町交差点から生國魂神社へ続く坂道からのアプローチを見物する。ここは「天王寺七坂」の真言坂ではないが、神社の参拝路として立派な鳥居が設けられている。

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しかし鳥居の周りは見るからにお下品全開なたこ焼き屋や個室ビデオ屋の看板が目立っていてさすが大阪らしい。上町台地は大阪でも屈指の文教地区だが、そんな場所にホテル街が立ち並ぶといった雑多な風景が何度訪れてもツボにハマる。

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両側にマンションが立ち並び昼間でも日光が遮られる薄暗い坂道、ここが神社の参道とは到底思えない訳だが、難波や日本橋方面から生國魂神社に来た場合はここを通る事になるのだ。

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しかし周りに立ち並ぶマンションをよく見ると労働者でも住んでいそうなドヤみたいな風情の物件があったりと、少し様子が変である。単身向けマンションだろうが、傍らに大量の自転車が置かれている辺り、どうも西成のドヤと印象が被る。

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かと思ったら「女性向き賃貸マンション」と書かれた物件まである始末。結構古めかしさを感じる訳だが、この土地柄で女性向きという事は、近所のホテル街を仕事場にするデリヘル嬢御用達物件になっているかも知れないな。

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そんな陰気臭い坂道を上り詰めるとその上には生國魂神社の境内へと続く門が現れる。目の前は石畳の道。

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その石畳を辿ると千日前通まで下り坂が続いている。これが天王寺七坂の最も北に位置する真言坂である。

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明治時代にあった廃仏毀釈運動で寺院が撤去されるまではここに法案寺などの「生玉十坊」と呼ばれる寺町があったとの事。千日前通でぶった切られるまでは高津宮(高津神社)の前まで道が続いていたそうだ。

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また生玉町にはホテル街に取り囲まれた幼稚園が存在している。確か現行の風営法では幼稚園や学校など児童福祉施設の200メートル圏内にラブホの営業は認められていない事になっていたはずだが、大阪では日本の法律が通じないのか、元からあるホテル街だから無問題なのか知らんが、かなり面白い事になっている。

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それも「大阪市立」の生魂幼稚園。警察官警戒実施中の看板もあるようにとっても安全な幼稚園でございます。

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幼稚園の玄関口からすぐそこにホテル街が見えるといった香ばしい環境。幼稚園が先に出来たのかホテル街が後に出来たのか疑問だが、生魂幼稚園が開設されたのは昭和27(1952)年の事。

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そんな幼稚園を取り囲むように聳え立つホテルの建物群。素敵な教育環境に青息吐息で桃色吐息な気分だがこう見ても教育熱心なお母さま方には人気が高い幼稚園らしいです。むしろ大阪人にとっては違和感すら感じない光景である。SHINGO☆西成だって飛田新地が小学校への通学路だった訳だし。

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他にも大阪には偽装ラブホテルとして問題視されている物件があっちこっちにあるらしい。どうでもいいんですが気になる人には気になるらしい。それなりに不純物が混じってる方が耐性がついて元気な子供に育つと思うんですけどね。

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これだけの数のホテルがあるのだからよほど需要も多いものだと思うはずだ。日が暮れるとホテル街のネオンサインはこの上ない怪しさを見せて大人の本能をいたずらにくすぐり始める。この時間帯に谷町九丁目駅前で待ち合わせでもするものならソッチ目的の男女に間違われる可能性大。要注意である。

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